シカゴ大学  ロナルド・バート 『競争の社会的構造』 (1992年)

「越境人材」が世界を変える、そのメカニズムを解き明かす

自分(ある人)を中心に周囲のネットワークの構造を見たとき、どのような構造であれば得をする(パフォーマンスが上がる)かを解き明かそうとする理論

ブローカレッジとストラクチャル・ホールという概念

  • A-B-Cというネットワークがある時、B(人)をブローカーという
  • ネットワーク上の情報伝播で、一番得をするのはBとなる。BはAとCの間をつなぐ唯一の人だから
  • BはAやCに対して「情報を多く持てる優位性」と「情報をコントロールできる優位性」を持っている
  • つながっていないAとCの媒介となり、優位に立つことをブローカレッジという
  • この時のAとCの間の隙間をストラクチャル・ホール(構造的なすき間)という
  • つまりストラクチャル・ホールが豊かな人ほど、ブローカレッジ効果でパフォーマンスを高めることができる

ストラクチャル・ホールの活かし方

  • ストラクチャル・ホールは、同じタイプではなく、異なるタイプのプレイヤー間の結節点になる(理由①同じタイプをつなぐと利害関係が対立し信頼を失うことがある。理由②多様な情報が入りにくい)
  • ストラクチャル・ホールを自らの判断で埋め、ネットワーク全体の価値を高めることができる。