ビジネスモデルの再点検とは(1)
11月はセミナー登壇の機会をいただき、これまで考えてきたことを体系化して、少々オーバースペック気味なセミナーでしたが3時間しっかりとしゃべって参りました。セミナー参加企業の中には仕事の第一線を退いた顧問職の方や現場の営業職の方など様々な階層の方が参加されていましたので、セミナーの満足度としてはバラツキのあるものとなってしまいました。
セミナーの満足度からすると反省すべき点も多いのですが、私のコンサルティング方針である「ビジネスモデルの再点検」を大勢の人の前で言葉で説明できました。

その概要について本ブログでご説明したいと思います。
まずは「ビジネスモデル」の定義です。経営学の中では「ビジネスモデル」は、いろいろなものが組み合わさり統合されたものなので、研究対象としては取り扱いが難しいようです。但し、「顧客価値を生み出すもの」「統合的につなぎ合わさったもの」の2つはコンセンサスを得られと思います。

さて、ここでビジネスモデルの「何を」再点検するかですが、3つの視点から点検することを提案します。
- 「顧客価値」
- 「業務プロセス」
- 「外部環境と経営リソース」
の3つです。
- 「顧客価値」の点検=成果物の点検
- 「業務プロセス」の点検=「顧客価値」を生み出す経路や因果関係の点検
- 「外部環境と経営リソース」の点検=「業務プロセス」を生み出す「強み」の点検
と考えています。

次に「いつ点検するか?」という問題です。
結論は「いつでも、気になるときに点検する」ことを提案します。
現在取り扱っている商品・サービス、これから販売しようと考えている商品・サービスについて「気になったとき」に点検をすべきであると思っています。
「気になる」とは、顧客からの問い合わせ内容、売上・利益の推移、納入後の顧客からの意見や感想などからくる心配ごとです。
常に「気になること」があれば、3つの視点のどこからでもよいので、自分自身に問いを立て、自分で考えてみることです。周りの人にも自分の意見を聴いてもらい意見を言ってもらうことも大切です。
これらを繰り返すことを「再点検」と定義しています。
「再点検」のためには思考を整理したり、周りの人に説明しやすくするためのツールが必要です。既存のフレームワークも存在しますが、自分オリジナルのフレームワークとして、ある一定の書式(フォーマット)にし、メソッドや手順にすることに今後も努めていきたいと考えています。