「MBAが会社を滅ぼす」を読んで

ヘンリーミンツバーグ著 2006年7月 日経BP社

半年ほど前、通っていた兵庫県立大学大学院の授業で紹介された「MBAが会社を滅ぼす」がずっと気になっていた。せっかくMBAを取得した今、再確認しておきたいと思い読んだ。私の場合、会社を滅ぼすMBAにほぼ該当しないとわかった。

この本が、警鐘を鳴らしているのは、若いマネジメント経験の少ないビジネスマン(ウーマン)がMBA教育プログラムを受け、いきなりビジネス界でマネージャー職に就き、マネージャーは分析し、戦略策定を行い、指示する人。また、サイエンス指向が強く、デジタルに意思決定を行いう人を輩出しているアメリカのMBA教育についてであった。

本書では、マネジメント経験のある人に、MBA教育で学ぶ諸理論に照らして、自らの経験を振り返らせることが重要と言っている。また、個人で振り返るだけでなく、グループや教室の全員で振り返ることがさらに重要であると。

さらに、職場に戻って、振り返りで得た気づきを実践し、試し、そのフィードバックを受けることが重要であると言っている。

私が2年間お世話になった兵庫県立大学大学院(8期生)は、それに近いことが行われていたのではないか感じています。

私自身も大学院での5回の企業診断実習の中で学んだ理論と自分の経験を当てはめ、診断報告書の作成、報告を行ってきた。

そして、診断企業と担当教官からフィードバックを得たことは、今この瞬間につながっていると実感している。